2013年10月14日月曜日

教育理念: 自ら学ぶ力を習得させる

技術や社会環境は急速に進化するので,陳腐化も早くなってしまいます.ご存知のように IT や IT を利用したビジネスは,どちらも最も急速に進化して陳腐化する分野の1つです.

そのような状況では,一旦学んだら終わりではなく,常に学び続ける姿勢を身につけることが求められます.次から次へと出てくる新しいことを意欲的にかつスピード感を持って学習し続けられることが,ITに関わる人に最も求められる資質だと言っても過言ではないでしょう.

また,整備された教材が常に用意されているとは限りません.整備された教材自体は悪いことではありません.しかし,整備された教材が無いと学習できない状態,すなわち依存している状態は健全ではありません.世の中には,とても読みにくいドキュメントしか無い状況というのはよくあることです.ドキュメントがあるだけマシかもしれません.自ら試行錯誤した経験の中から,何かを学び取っていくことが求められるかもしれません.

適切な指導者もいないかもしれません.寡黙で厳しい昔ながらの職人気質の先輩の背中を見て学ばなくてはならない状況もあり得ます.教材と同じ意味で,いつでも誰かが優しく易しく教えてくれると思ってはいけないのです.

いつかは独り立ちしなければならない,それが宿命です.多くの教育者や教育機関,教材は,つい,手取り足取り丁寧に教えてしまいがちです.たしかにそのことによって学習の効果・効率・魅力は上がるでしょう.しかし,社会に出たらそんな状況はあり得ません.最初は丁寧に教えるとしても,いつかは独り立ちすることを前提に段階を踏んで鍛えていかなくてはならないのです.もしそうしないのだとしたら,常にやさしい教育をしつづけなければならないでしょう.それは「教育中毒」にしているのと一緒です.学生を教育中毒にすれば,教育ビジネスとしては美味しいかもしれません.しかし,それではダメなんだと私たちは断言します.
いったん自力で学ぶことができるようになったら,学び続けるサイクルを習慣づけるようにしていきます.その段階になったら,必要な情報を自分で集めて学び取ることができるようになるでしょう.教師と学習者が対等な立場で情報交換するように学び合うのが理想です.

私たちは,教材がなく指導者がいない状態でも,自力で学び続けることができるように学生を育て上げます.